あらすじ
ネモ・モーセファーは伯爵子息の三男であり、魔力適正Sランクという優秀な魔法使いだ。立派な魔導士になるために名門であるウェングランド魔法学園に通っている。
同性とも婚姻が結べる国にある全寮制男子校とあってか、恋愛が自由に行われていた。そんな学園で、ネモは同性の婚約者であるアラン・ヴァンハッタン侯爵令息に公然の場で婚約破棄をされてしまう。なんでも、自分がアランを慕っていた後輩をいじめたからという、無実の罪で。
退学に追い込むといった脅しに、弁明など聞いてもらえず。悪者にされてしまったネモが逃げるように校舎裏で泣いていれば、一人の教師に見つかった。黒狼の獣人であるジェラルド・アーゲンビリア教諭に泣いている理由を聞かれて、事情を話せば彼は言った。
「助けてやろうか?」
こんな状態から逆転できるのか。ネモは疑問を抱いたけれど、他に手はなくて。縋りつくように助けてほしいと願うと、ジェラルドから条件を出される。
「今日からお前は俺の助手だ。俺の世話を焼いてもらおうか」
それでどうやって助けられるのかとネモは不安だったが、ジェラルドには秘密があって――
これは婚約破棄から始まるネモのドタバタ恋愛劇。