あらすじ
翼を持たず「蛇女」と蔑まれる竜人の少女・美珠洲(みすず)。
彼女の唯一の救いは、相棒である天馬の妹・テンの背に乗り、焦がれ続けた空を飛ぶ時間だった。
しかしある日、不遜な態度でテンを要求する王族の竜人・飛瑞(ひすい)が現れ、さらには現王の手先によって大切なテンが連れ去られてしまう。
すべてを失い、絶望に暮れる美珠洲。
だが傲慢なはずの飛瑞が吐露したあまりに深い孤独と不器用なまでの真っ直ぐさに触れ、美珠洲の頑なだった心は激しく揺れ動き始める――。
「必ずテンを取り戻す。お前は俺の隣にいろ」
偽りの玉座を巡る陰謀に立ち向かうため、二人は世界の中心たる「世界樹」の頂を目指す旅へ。
反発し合いながらも、旅の途中で見せる飛瑞の愚直なまでの過保護さに、美珠洲の切ない恋心は加速していく。
やがて美珠洲の身体に宿る異形の本能が目覚め、そして飛瑞の心にまさかの「発情」の兆しが訪れて――!?
劣等感に縛られた少女が、一途で不器用な愛に灼かれながら本物の空を知る、王道ファンタジー恋愛奇譚!