あらすじ
世界を救った英雄は、世界に殺された。
魔王討伐を果たし、四年に及ぶ戦いを終えた勇者レイン。
王都は歓喜に包まれ、人々は英雄の帰還を祝福する。
しかし、その夜――国王は勇者レインの処刑を命じた。
理由は語られない。
怒りも憎しみも抱かぬまま処刑されたレインは、死の果てで一人の少女と出会う。
「私は神じゃない。」
「私は、この世界。」
そこで知るのは、勇者と魔王を巡る千年の真実。
魔王は悪ではなかった。
勇者もまた、世界を維持するための「犠牲」だった。
勇者は魔王を討ち、
勇者は魔王となり、
そして英雄は王に処刑される。
誰にも止められなかったその運命を、世界は千年以上繰り返してきた。
だが、世界は初めて一人の勇者を選び直す。
これは、一度世界に殺された英雄が、世界そのものを書き換えるまでの物語。
『勇者は二度生まれない』――そのタイトルの意味を知るのは、物語の最後。