あらすじ
「――その『言葉』、無かったことにいたしましょうか?」
一度吐かれた言葉は、本来なら決して取り消すことなどできないものです。それなのに、人は容易く言葉を零してしまう。
ですが、その後悔を、『対価』を払って取り消せるとしたら……貴方は、どうしますか?
――ここは現実の時空から少し外れた、次元の狭間。
現世から零れ落ちた無数の後悔が、小さな硝子瓶に詰められ、流れ着く場所です。
店を訪れるのは、己が口にした「たった一言」に囚われた、哀れな迷い子たち。
貴方が支払うのは、過去か、未来か、或いは、繋がりか……あらゆるものを盤上に乗せてでも、取り消したい言葉があるのなら――あなたはいつか、この店を訪れることになるのでしょう。
私は波音の響くこの店で、静かに小瓶を磨きながら、皆様のお越しをお待ちしております。