あらすじ

旧東京が死都となり、神奈川全域が魔導科学都市圏として再編された都市――帝都エデン。 その片隅で、蒼原サキは追われていた。 彼女はかつて、死都東京外縁部の氷棺から発掘された少女だった。弟ユウリと共に眠っていたはずの彼女は、魔導結社M∴R∴によって実験体にされ、薔薇型魔導生体ナノマシンを埋め込まれた生体兵器《ローゼンマスク》へと改造される。 だが、サキは自分を兵器とは認めない。 自分を怪物とも認められない。 ただ弟に見つけてもらうため、名前だけは変えずに生き延びていた。 そんなサキを「ローゼンマスク」ではなく「サキ」と呼び続ける少女がいた。 修理屋の娘、イツキ。 明るく、少し強引で、怖くてもサキの隣から逃げない少女。 M∴R∴はサキを再回収するため、死都由来のEXキメラ、戦闘人格ロゼ、仮面術式、そしてイツキを利用した支援兵器《アピス・ユニット》まで投入する。 さらに黒幕マダム・ヴィーは、サキと弟ユウリを使い、名前と記憶を持ったまま命令に逆らえない兵士を作る《ローゼン・プロトコル》を完成させようとしていた。 奪われた名前。 書き換えられた身体。 植え付けられた怒り。 それでも、少女たちは互いの名前を呼び続ける。 これは、怪物にされた少女が、誰かの愛で人間に戻る物語ではない。 怪物にされた少女が、その愛を受け取り、自分を怪物と呼ぶことをやめる物語。 蒼薔薇の少女と、蜜蜂の少女。 二人は帝都の闇の中で、自分たちの名前を選び直す。

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小説を読もう2008/04/03
  • 現在の作品殺戮の薔薇ローゼンマスク ―蒼薔薇と蜜蜂の少女たち―