あらすじ
大きな音が苦手な盲目の少女と、エレキギターを抱えた少年。
二人が初めて言葉を交わしたのは、突然の土砂降りに閉じ込められた雨の日だった。
雷に怯える彼女へ、少年が差し出したのは、一曲にも満たないハミング。
その日から、ベンチで待ち合わせる時間が始まる。
ギターのチューニングを合図に笑い合い、少しずつ積み重なっていく何気ない日々。
けれど少年は、どうしても彼女の心をノックできずにいた。
やがて一つのメロディが完成する。
それは、彼女だけに届けたい「告白」の歌だった。
雨の日に始まった恋が、一曲の歌へと変わるまでを描く、切なく優しい青春恋愛短編。