あらすじ
中国が掲げる「民族団結」は、本当に対等な共存を意味しているのか。
本書は、中国の民族団結法を題材に、団結・友好・秩序という一見正しい言葉が、国家権力によってどのように服従の論理へ変質するのかを論理的に読み解く。
本来、団結とは異なる者同士が互いの違いを認め、対等な立場で協力することである。しかし、中国式の民族団結は、少数民族・台湾・香港・海外の言論空間までも「中華民族共同体」という国家定義の中へ組み込もうとする性質を持つ。
そこでは、友好とは対等な関係ではなく、中国が定めた秩序を乱さないことを意味する。批判しないこと、逆らわないこと、従うことが、団結や友好として扱われる。
この法律の危険性は、単なる国内統治にとどまらない。国外の個人や団体にまで責任追及を及ぼし得る構造は、他国の主権、表現の自由、学問の自由とも衝突する。
団結とは何か。友好とは何か。秩序とは誰のためにあるのか。
本書は、中国民族団結法を通して、美しい言葉で覆われた支配の構造を分解し、対等性を失った「仲良くしよう」が、いかにして「服従せよ」に変わるのかを明らかにする。
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