あらすじ

「最後の一発に」――古い青い封筒が、バス停のベンチの下に落ちていた。 八月最後の土曜日、海沿いの町・凪浜市で花火大会が開かれる。 美大に行きたいと言えない女子高生・雫。 亡き婚約者の思い出から動けない花屋・灯。 音楽を捨てた元バンドマン・遼。 引っ越しを友達に言えない小学生・奏太。 離れて暮らす娘に連絡できないタクシー運転手・佐伯。 そして、亡き息子の花火を上げる勇気がない老花火師・善治。 彼らは知り合いではない。 けれど誰かの落とし物を拾い、誰かの忘れ物を返す。 たったそれだけの小さな接点が、知らないうちにそれぞれの人生をつないでいく。 花火大会の夜、最後の一発が夜空に咲く。 その光を見たとき、彼らはそれぞれの止まっていた物語を、もう一度始める。 失くしたものを拾っただけ。 それだけで、誰かの夏は救われた。 ※連作短編・全六章完結。SMAP「夏日憂歌」へのリスペクトを込めた独立作品です(歌詞引用はありません)。

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カクヨム
カクヨム2026/07/03
  • 現在の作品夏日憂歌 ――SMAPの歌に捧げる、八月最後の花火