あらすじ
卒業記念舞踏会で、第一王子が婚約破棄を宣言した。
だが翌日、王立婚約管理局の職員クラリス・フォン・アシュベリーは穏やかに告げる。
「それでは、必要書類をご提出ください。」
婚約は恋愛ではない。
家と家を結ぶ契約であり、婚約破棄にも正式な手続きが必要だった。
書類不備で始まった王子の婚約破棄騒動はやがて解決するものの、それは王立婚約管理局の日常のほんの一件に過ぎなかった。
婚約者同士のすれ違い。
政略婚約を巡る思惑。
貴族社会に潜む陰謀。
次々と舞い込む婚約トラブルを解決していく中で、クラリスは騎士アレクシスとの出会いを経て、やがて王国を揺るがす大きな事件へと巻き込まれていく。
これは、人と人を縛るためではなく、守るための契約を扱う役所――『王立婚約管理局』で働く一人の職員が紡ぐ、婚約と恋と契約の物語。