あらすじ
ピアノだけが、俺の世界だった。
幼い頃に心を奪われた一度きりの演奏。
それ以来、黒瀬諒一はただひたすら鍵盤と向き合い続けてきた。
だが、迎えた音大受験は不合格。
「自分には何が足りなかったのか。」
答えを求めて通い始めた音楽専門教育機関で、諒一は一人の少女・時枝みともと出会う。
同じ夢を追う仲間たち。
老舗バー「Tenuto」で流れる静かな時間。
少しずつ重なっていく音と心。
音楽は、ただ上手く弾くだけでは届かない。
人を想うこと。
誰かに支えられること。
そして、自分の弱さを知ること。
これは、一度立ち止まった青年が、音楽と恋を通して、自分だけの答えを見つけていく物語。