あらすじ
怪異退治が大企業のビジネスになった時代。元・現場退魔師のサトルは、内部通報窓口へ異動した。
ある日届いた匿名通報は「安全装備が規定数、足りない」。調べれば、コスト削減で結界札は半分に減らされ、事故死した退魔師は"本人の過失"として隠蔽されていた。
怪異は、規定で祓える。だが、安全を切り捨てる経営も、通報を握り潰す上層部も、規定では祓えない。
怪異を信じない法務出身の相棒・レイと組み、社内文書とログだけを武器に、「怪異災害という名の人災」を一件ずつ暴いていく。怖いのは、怪異じゃない。組織だ。
――その最初の通報は、なぜか、死んだ本人のアカウントから届いていた。