あらすじ
「いま、あなたの後ろにいるの」
メリーさんからの電話に、女子高生・暁灯里は笑顔で答えた。
「えっ、来てくれたの!? じゃあ駅前で待ち合わせしよ!」
暁灯里は怖がらない。
メリーさんを追いかけ、理科室の人体模型と並走し、トイレの花子さんには友達みたいな距離感で話しかけ、ターボババアには新しい履物をプレゼントする。
怪異にとって彼女は、恐怖の対象ではない。
迷惑極まりない厄介客である。
しかも灯里の父は、寺の家系に生まれた本物の退魔師。
怪異たちは父に祓われ、娘に追い回され、ついに緊急会議を開く。
議題はただ一つ。
「暁灯里を、どうにかして怖がらせる方法について」
だが、灯里が怪異を怖がらない理由には、彼女自身も知らない秘密があった。
これは、怖がらない少女と、怖がらせたい怪異たちの、ちょっと迷惑で、少しだけ切ない怪奇コメディ。