あらすじ
TRPGゲーマーの青年、八坂鷹は、セッション帰りの交通事故で命を落とした。
次に目覚めたのは、ソードワールドの世界アレクラスト。
しかも新王国歴五一一年。ゲーム設定より十年前。
ルールも知っている。
データも知っている。
小説の展開も、各地に眠る秘宝の在処も知っている。
これは勝った。
英雄たちより先に遺跡を荒らし、魔剣も魔法の品も取り放題だ。
そう思った鷹だったが、現実は甘くなかった。
彼が転生したのは、ロマールの剣闘士ルクスン。
蛮族扱いの戦奴であり、目覚めた場所は負けた剣闘士たちの死体の山だった。
転生特典はある。
魔力を感じ、オーラを読み、あらゆる文字と言葉を理解できる。
さらに聞いた呪文を不完全ながら模倣でき、右手にはアンデッドを打ち砕く神聖属性まで宿っている。
だが、自由がない。
ならば最初にやることは一つ。
この剣闘場という地獄から脱出すること。
やがてルクスンは、鷹の羽のマントを持つダークエルフの暗黒神官ゼフィーリア、暗殺者の少女ノクティア、貴族出の魔術師オトフリートを巻き込み、世界中の秘宝を先回りして荒らし始める。
英雄になる気はない。
世界を救う気も、今のところはない。
まずは自由を。
次に金を。
そして、覚えている秘宝を根こそぎいただく。
これは、死体の山で目覚めた剣闘士が、前世知識と転生特典を武器に、アレクラストの歴史を荒らしていく物語。