あらすじ
目が覚めたら猫だった。
試しに声を出してみる。
「にゃあ」
……猫である。
前世で乙女ゲームをやり込んでいた社畜の私は、ゲームそっくりの世界に黒猫ノワールとして転生した。
目の前にいたのは、将来ヒロインをいじめ、王太子に断罪されるはずの悪役令嬢シルビア・グランベル。
ただし七歳だけど。
観察してみると、実際の彼女は極悪非道なんかではなかった。
優しさの伝え方が壊滅的に下手な、不器用すぎる、ただのポンコツ令嬢だった。
心配しているのに偉そう。
助けたいのに命令形。
ありがとうも、ごめんなさいも、なぜか悪役仕様。
なぜだ。
このままでは、断罪エンド一直線。
人間の言葉は分かる。
文字も読める。
でも、話せない。書けない。魔法も使えない。
黒猫にできることは、鳴く、噛む、靴ひもをほどく、邪魔をすることくらい。
それでも私は、この子を悪役令嬢にはしたくない。
転生黒猫ノワールが、爪と牙と肉球で破滅フラグを踏み潰す、悪役令嬢改造コメディ。
完結確定版です。