あらすじ
最速でダンジョン500層をクリアしたとある二組のパーティー。その瞬間から、すべての"違和感"が始まった。
それが"ラスボスが弱すぎる"事だった。
でも一時的なバグかなんかかと思い…
このままゲームクリアだと感じていた。
――はずだった。
氷華の目の前には、ゲームクリアウィンドが表示されなかった。
不穏な空気が漂う最中…
現れたのは、名前が空白の女狐。
"この世界の異常さに付き合わされてる。おかしいとは思わないのか?"
その言葉が意味する事が分からないのに……
ログアウトは出来ない、死んだらやり直しの特典付き。正直、頭や気持ちが追いつかないのに…
俺は"何故落ち着いてるんだ?"
それと、俺の記憶はどこか欠けている。
俺はこの結果を"何度繰り返した"?
分からない"何故分からないんだ"?
俺はただ"クリア"したかっただけなのに。
さらに厄介なのは――
NPCを育てないと攻略できないこと。
故に、脳筋だけではこの世界に勝てない。
この世界そのものが、おかしい。
これは、もはやゲームじゃない。
それに――
どうして俺は“またあの子を失う”なんて思ってるんだ……?
思い出そうとすれば、頭が割れるほど痛い。
"忘れちゃダメなのに何故……!"
だから、俺は…きっと大事な何かを救う為に……いや、この世界を救う為に。
何度負けても、何度忘れても。
――501回目のこの理不尽な世界で、今度こそ終わらせるために。