あらすじ
3年間クラス替えのない高3の新学期。
教室の真ん中では、クラスの絶対女王・小野寺咲優が、お気に入りの男子を巻き込んで年中無休の爆音ラブコメを繰り広げている。
そんな眩しすぎる「光」を遠くに見つめながら、窓際の陰に隠れるように生きているわたし——藤代詩乃。
傷つくのが怖くて、プライドが邪魔をして、自分の気持ちにすら嘘をついてばかりのウジウジした毎日。
誰もやりたがらない図書委員のハズレくじをきっかけに始まった、同じく目立たない男子・冴木郁斗との、夕暮れの図書室での静かな時間。
本来なら、お互いに「好き」の一言すら言えないまま、静かにフェードアウトしていくはずの、どこにでもある苦い初恋だった。
だけど、同じ教室の別の座席から響く、不器用で、まっすぐで、命懸けなアイツらの恋の熱量が、閉ざしていたわたしたちの心のドアを、少しずつ、けれど確実に狂わせていき——。
「光」が眩しいからこそ、その「影」にあるウジウジしたすれ違いが、最高に生々しく切なく狂おしい。
スピンオフの世界線に侵食され、バッドエンドが書き換わっていく、螺旋構造の青春群像劇、ここに開幕。