あらすじ
その補助教師には、足音がなかった。
ある日、学園に配属された青年・シノン。
美しい容姿と穏やかな物腰を持つ彼は、生徒たちの間でたちまち噂になる。
けれど、少年ルチアだけは気づいてしまう。
彼の足音がしないこと。
彼の瞳に、光がないこと。
そして、彼が普通の人間ではないことに。
シノンの正体は、世界の外側から来た亡霊。
壊れた世界の歪みを修復するため、彼はこの学園に現れた。
一方、ルチアもまた、祈りにまつわる特別な力と孤独を抱えていた。
出会うはずのなかった亡霊と少年。
二人の出会いは、やがて学園に隠された秘密と、世界の真実へとつながっていく。
星のない夜に響いた、たったひとつの祈り。
これは、誰かを救うことで自分自身も救われていく物語。