あらすじ

「レシピは全部いただいた。お前は用済みだ」 婚約者にそう言い捨てられた料理人エマは、泣くでも、すがるでもなく、ただ微笑んだ。 「どうぞ。そのレシピでは、同じ味は作れませんから」 盗めるのは、レシピだけ。その日の一皿をどう作るかは、誰にも写せない。 エマを拾ったのは、没落した老舗の当主ライアス。五年前、彼女の作った一皿を、ずっと忘れられずにいた男だった。 エマの手で、傾いた店が息を吹き返していく。ライアスが見ていたのは、料理ではなく、彼女自身だった。 そして、王の御前試合。ガロが切り札に選んだのは、よりによって、エマから盗んだあの料理だった。 ざまぁと、溺愛と。盗めなかったものの話。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/07/02
  • 現在の作品「レシピは全部いただいた。お前は用済みだ」どうぞ。そのレシピでは、同じ味は二度と作れませんから