あらすじ
完璧で冷徹、誰もが羨む天才魔導士――それが、双子の弟・フェリクスの評判だ。一方の俺、リオンはおっとりして抜けているとよく言われる、ごく平凡な学生。なのに弟は、昔から俺にだけ異常なまでに執着していた。
「兄さんは、僕のものだ」
気づけば友人は離れ、予定は知らぬ間に書き換えられ、世界は弟の手のひらの中。優しいだけが取り柄の俺は、その重すぎる愛情の意味を、深く考えないようにしてきた。けれど、ある日――弟が必死の形相で俺の手首を掴んだとき、ようやく気づいてしまう。これはただの過保護なんかじゃない。