あらすじ
仕事に追われる毎日を送る会社員・神崎悠真は、母に促され、三年ぶりに祖父のもとへ帰省する。
庭先で七夕飾りを作る祖父が、毎年変わらず短冊に書く願いは――
「もう一度、和子と夏祭りへ行けますように」
三年前に最愛の妻を亡くした祖父は、なぜ叶わない願いを書き続けるのか。
祖母との思い出が残る夏祭り、夜空を彩る花火、そして七夕に交わした小さな約束。
祖父と過ごすひと夏の時間の中で、悠真は「願い」の本当の意味を知っていく。
大切な人を想い続けることは、決して過去に縛られることではない。
その想いは、きっと今日を生きる力になり、明日へ踏み出す勇気になる。
七夕、花火、夏祭り――。
夏の夜空に託した願いが、あなたの心にもそっと灯をともす、家族の絆を描いた物語。