あらすじ

山奥のカロム村で、水路、税、獣害、隣村との揉め事を片づけてきた四十六歳の調停役レオナール・ハウゼン。 本人は自分を「村の便利屋」だと思っている。剣も魔法も弱く、帝都の礼法も知らない。けれど彼が古い地図に石を三つ置くだけで、水争いは消え、兵糧不足はほどけ、戦争の勝敗すら変わってしまう。 ある日、帝都から銀槍の女将軍イリスが現れる。かつて村で彼に飯を食わせてもらい、負け筋の潰し方を教わった弟子のひとりだった。 「先生を帝都へお連れします。あの方々では、この国を冬まで持たせられません」 辺境の帳面係は、今日も首をかしげる。 「俺は軍師じゃない。ただの村の揉め事係だ」 これは、戦わずに勝ち、勝つより先に人を冬越しさせる、灰色の軍神の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/07/01
  • 現在の作品辺境の調停役、帝都で軍神と呼ばれる