あらすじ

大正十三年、復興途上の帝都。 電話交換手の小野寺縁は、夜勤中にあり得ない通話を受ける。 「もしもし、火事です。薬屋の二階に子どもが――」 しかし、その火事はまだ起きていなかった。 通話の時刻は、明日の夜。聞こえるのは最大二十七秒。名前も場所も雑音に沈み、結末だけが先に届く。 縁は、逓信省の通信技手・有馬宗一郎とともに、明日の声を手がかりに今日の事件へ踏み込んでいく。 火事、失踪、遺言、詐欺、告白、そして死の予告。 未来は変えられる。けれど、変えた未来の声は黒い記録簿に残り続ける。 最後に縁が受け取ったのは、自分自身の声だった。 「交換手さん。明日のあなたは、もう電話に出られません」 失われるはずだった声をつなぎ直す、帝都電話局の怪異通信ミステリー。

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カクヨム
カクヨム2026/07/01
  • 現在の作品明日の声をつなぐ交換手 ―大正帝都、失われるはずの通話記録―