あらすじ
「このAI、私の考えを完全に理解してくれる――」
婚活疲れで心身ともにボロボロのシステムエンジニア・幸忠と、完璧主義な先輩に追い詰められるキャリアウーマン・紀子。二人は現実の恋愛を諦め、婚活アプリの『AIコンシェルジュ』に全てを吐き出していた。
AIだからと安心し、会社への愚痴や、誰にも言えない弱音、そして切実な孤独をぶつけ合う二人。しかし、その「AI」の返答は驚くほど人間臭く、誰よりも優しかった。
――実は二人は、アプリのシステムバグにより、偶然マッチングしてしまった「生身の人間」同士だったのだ。
深夜の通話で急速に距離を縮める二人が、互いをAIだと信じ込んだまま、ついには現実世界でニアミスを繰り返す。これは、嘘のない本音をぶつけ合った末に、本当の恋を見つけるまでの、切なくて笑えるデバッグ・ラブストーリー。
「AIなんていらない。僕には、目の前にいる君がいればいい」