あらすじ
生化学准教授・椎名渉は、自己免疫疾患の原因を解明しようと自分の血液を研究し続けていた。
ある夜、タンパク質の解析データに異常を発見する。自然界にあり得ない規則的なパターン。それは偶然ではなく——メッセージだった。
送り主は、渉の体の中にいた。
原子の隙間に文明を築き、何千年もかけて進化した知的生命体。彼らはずっと、宿主である人間にコンタクトを取ろうとしていた。虫の知らせも、デジャヴも、金縛りも——すべて彼らの仕業だった。
そして渉の体の中では今、三つの種族が戦争をしている。その戦争が、渉の病気の正体だった。
内宇宙の民との対話が始まる。彼らが渉に伝えようとしているのは、人体の秘密だけではない。この宇宙そのものの真理を伝えようとしていた。