あらすじ

婚約破棄を言い渡された瞬間、わたしの心に浮かんだのは怒りではなく、来月の刺繍糸の色のことだった。 前世の記憶を思い出したから、わかる。 ここは前世でやりこんだ乙女ゲームの世界。わたしは婚約者に愛想を尽かされて断罪される「悪役令嬢クローディア」らしい。 けれど――おかしい。 本来なら絶望で泣き叫ぶはずのこの場面で、わたしはちっとも悲しくなかった。 「では、お元気で」 静かにそう告げて背を向けた瞬間、会場がざわめいた。 どうやらこの世界、婚約者への「愛情」こそが呪いの発動条件らしい。 つまり――愛していないわたしに、呪いは効かない。 無関心を極めた悪役令嬢の、誰にも予想できない人生が今、始まる。

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小説を読もう2026/07/01
  • 現在の作品「では、お元気で」~婚約破棄された瞬間、前世を思い出した悪役令嬢、加害者たちへの興味を完全に失う~