あらすじ
冬鈴は、後宮の香薬房で働く下女。
薬と香を扱い、月籠殿に幽閉された神子へ薬湯を運ぶのが務めだった。
神子・白蘅——夜にしか目を開けず、人の悪事を暴いて告げるという、生きた神獣の化身。
ある夜、薬湯を運んできた冬鈴に、白蘅は後宮で起きた事件の「犯人の名」を、ただ一言だけ告げた。証拠も、理由も添えずに。
冬鈴は、香りの知識・周りの協力を活用して、告げられた事件の犯人を、少しずつ追い詰めていく。
神子はなぜ事件のたびに犯人を囁くのか。
ひとつ解くたびに、月籠殿の封印がほどけていく。
香と毒と囁きが絡む、中華後宮の倒叙ミステリー。