あらすじ
神々が全国から集う島根県・奥出雲。フリーのネイチャーライター・神楽坂怜(かぐらざか れい)は、取材中に季節外れの巨大な台風に遭遇し、崖下へ転がり落ちる。泥だらけの怜を救ったのは、勝気な地元の歴史学芸員・宍道葵(しんじ あおい)だった。 二人が避難した「たたら製鉄」の伝統を守る名家・八雲家の古民家で、その夜、おぞましい連続殺人の幕が上がる。当主の胸に突き立てられた名刀、そして遺体を取り囲む「八つの酒樽」――それは出雲神話『ヤマタノオロチ退治』を模した見立て殺人だった! 科学捜査の来られない孤立した古民家で、警察は的外れな捜査で暴走し、ドジな怜を犯人と疑う。しかし、怜の正体は、警察庁長官直轄特命班の「特命警視」だった! 怜は東京にいる妹・結衣(ゆい)の超一流のネットリサーチを武器に、自らのサバイバル知識で「結露のトリック」や「鉄粉の密室」を次々と解き明かしていく。神話の裏に隠された十五年前の血塗られた一族の怨恨とは? 凸凹コンビが嵐の夜に大蛇を討つ、本格旅情エンタメミステリー!