あらすじ
宿場町リーベルの小さな食堂『灯火食堂』。
女将サヨ・ミルナーが十七年間守ってきたその店に、ある夜、王弟エリアスが一人の客として訪れる。
国の政務と軍務を担う王弟殿下でありながら、彼はシオンの一言でまさかの配膳係に任命され、常連たちに見守られながら店を手伝うことに。
そして閉店後、サヨとエリアスは二人きりの静かなまかない時間を過ごす。
届いたのは、王宮へ戻ったルカからの手紙。
かつて食事も言葉も失っていた少年は、今、小さな声を拾える王太子へと少しずつ歩き始めていた。
誰かを温め続けてきた女将が、今度は自分自身も温められていく。
これは、灯火食堂の閉店後に流れる、少し甘くて、静かに優しい番外編。