あらすじ
前世の俺は詐欺師だった。
人の「信じたい気持ち」につけ込み、「価値があるように見せる」ことで生きてきた。
最後は足を洗ってコンサルになったが、過労で死んで、気づけば異世界のスラム街にいた。
転生先は、錬金術師ギルドの最底辺。「灰色見習い」という、掃除夫より扱いが悪い立場だ。
ただ一つだけ、おかしなことがあった。
物を見ると、その「本当の価値」が見える。
廃棄された素材の中に眠る可能性が見える。
貴族の「富の根拠」がいかに脆いか、見えてしまう。
「なるほど。この世界の権力者どもは、でかい詐欺をやってるわけか」
貴族たちは素材を独占し、民から富を搾り取っている。
彼らの力の源は「価値の独占」だ。
それを崩せば、彼らは自分で倒れる。
剣はいらない。魔法もいらない。
俺には、価値を作る力がある。
「今度は俺が、正しいものを作る番だ」
元詐欺師の錬金術師が、腐敗した貴族経済を、根底から解体する。