あらすじ

達磨……だよな。 夜の帰り道だった。アスファルトに溜め込まれた昼間の熱はまだ抜け切っておらず、足元からじわじわと立ち上ってくる。湿気を含んだ空気が肌にまとわりつき、さらに前方から夏特有の生温かい風が吹きつけてきた。 電車内の冷房にたっぷり浸っていたはずなのに、駅舎を出て一撫でされただけでこの様だ。首筋に汗が滲み、肌着が背中に貼りついている。おれはうんざりして眉をひそめ、いい加減にしてくれと顔を逸らした。 その瞬間、足が止まった。 ゴミ捨て場に達磨が落ちていた。いや、捨てられているというべきか。そして立っているというべきか。

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小説を読もう2026/06/30
  • 現在の作品達磨 :約4500文字