あらすじ
物価高と通貨安に揺れる王国。
伯爵令嬢マーガレット・スティンジーは、王都の名門グラニエ侯爵家に嫁ぐ予定だった。
だが彼女が気にしていたのは、宝石や夜会の流行ではなく、小麦、油、薪、魔石、使用人の給金、領民への負担額。
「貧乏くさい」「ケチ」と笑われながらも、マーガレットは侯爵家の家計簿、備蓄台帳、仕入れ契約を管理し、使用人と領民の生活を守っていた。
しかしある夜会で、婚約者エドガルドは華やかな令嬢カミーユを隣に立たせ、マーガレットに婚約破棄を告げる。
「卵や油の値段ばかり気にする女は、侯爵家にふさわしくない」
マーガレットは静かに家計簿を閉じ、契約書を返した。
すると明らかになるのは、御用商会による小麦袋の内容量減、油壺の上げ底、魔石の等級偽装、そして物価高を口実にした侯爵家の浪費と中抜き。
生活を軽んじた侯爵家は、マーガレットが去った後、じわじわと追い詰められていく。
これは、貧乏くさいと笑われた令嬢が、家計簿で名門侯爵家の嘘を暴き、「生活を守る力」を正しく認められる物語。