あらすじ
画面の中のゴミを掃除するのが私の日常だった。片道数時間の通学よりも、画面のログを監視して、ルールを破る害虫を永久BANする瞬間のほうが、よっぽど生の実感があったから。
だから、カップ麺の湯気の向こうから届いた怪しい依頼に、つい乗ってしまった。
飛ばされた先は異世界のオペレートルーム。そこにいたのは、見るからに邪悪な本性を隠した「女神」だった。
「あなたしか頼れないんです」という甘い懇願を無視して帰ろうとした私に、彼女が見せたのは、私が今まで必死に守ってきたゲームの世界が、黒く侵食され、プレイヤーたちが絶叫する光景。
にっこりと笑う少女の皮を被った怪物の前で、私は自分の無力さを知る。
戻りたければ、この狂った世界の「腐敗」を管理しろ。
選択肢なんて最初からなかった。私はため息をひとつ吐き、異世界のコンソールに手を伸ばす。