あらすじ
葉山光(はやま・ひかる)は、初詣の帰りに異世界へ飛ばされた。
女神の説明もない。
チート能力もない。
言葉も通じない。
魔法を使う身体さえない。
ただひとつ押し付けられたのは、死ぬ未来だけだった。
腹を裂かれ、血の海に沈む自分。
逃げ場のない路地。
知らない床に倒れる身体。
喉を焼く吐血の感覚。
送りつけられるのは、攻略情報ではない。
選択肢でもない。
親切なヒントでもない。
ただの最後通告。
このままなら、死ぬだけ。
けれど、光の現実は巻き戻らない。
死んでもやり直せない。
防げなければ、本当にそこで終わる。
頼れるのは、少しかじっただけの格闘技。
震えながらでも口だけは動く性格。
そして、一つだけの頼りない加護。
加護は万能ではない。
正解を教えてくれるわけでもない。
選択を誤れば、取り返しはつかない。
これは、死に戻れない少女が、
バッドエンドだけを押し付けられる異世界で、
少しずつ運命を乗り越えていく物語。