あらすじ
「白石陽菜様の死という終焉を取り消す場合、最も等価な再配置先は、あなた──朝霧湊様の命です」
現実のすぐ裏側にある、地方都市の市役所のような古びた建物。そこは、人間のあらゆる『終わり』を管理し、等価交換によって別の場所へと移動させる機関──『終焉理事局』だった。
突然の事故で最愛の恋人を失った大学生・朝霧湊は、真っ白な封筒に導かれ、その窓口へとたどり着く。恋人を生き返らせる代償は、自分自身の命。
自分の生への執着と醜い迷いに引き裂かれながら、湊は理事局のロビーで、様々な代償を支払って『選択』していく人間たちの姿を目撃していく。
夢、自由、過去、未来、そして命。
奇妙な天秤の前で、人々が最後に行き着く選択とは──。