あらすじ
経理事務として働く27歳の南(みなみ)は、誠実な恋人・港(みなと)からプロポーズを受け、幸せの絶頂にいた。
しかし、初めて挨拶に向かうはずの彼の「実家」へと車が進むにつれ、窓の外の景色にどうしようもない見覚えを抱き始める。
古びたパン屋、小さな公園、そして見覚えのある門扉。
出迎えた港の両親の顔を見た瞬間、南は言葉を失い、大粒の涙を流して立ち尽くした。
「嘘……おじさん、おばさん……?」
そこは、19年前の夏、孤独で泣きじゃくっていた8歳の南を救い、温かく抱きしめてくれた『2つ目の家』だった。
一本の線で繋がる過去と現在。そして、港が大切に保管していた古い絵本の最後のページには、時を超えた愛おしいメッセージが残されていて──。
これは、ケチャップの太陽と星の絵本が手繰り寄せた、19年越しの運命の答え合わせ。