あらすじ

三河大は、恋愛を「相手の過去」でしか測れない大学生だった。 幼い頃から隣にいた安城怜は、天真爛漫で妹のような存在。大はずっと、怜だけは自分の理想のままでいてくれると信じていた。だがある日、同じ語学クラスの不良めいた男・蒲郡レオンと怜が付き合っているという噂が流れる。 裏切られたと思い込んだ大は怜を責めるが、怜は涙ながらに「本当に好きなのは大だけ」と告げる。信じたい。 でも信じられない。 愛とは何か、信頼とは何か、自分でもわからなくなった大は、クラスメイトの豊田未来に相談する。未来は優しかった。 「私が忘れさせてあげる」 そう言って大の孤独に寄り添い、大は彼女こそ自分を救ってくれる“理想の相手”なのだと思い込む。しかし、それすらもレオンの仕掛けた残酷な遊びだった。「お前、女なら誰でも“条件”で選ぶんだろ? じゃあ怜は俺がもらうわ」目の前で崩れていく信頼。 怜も、未来も、レオンも、そして自分自身も、もう何一つ信じられない。そして彼は、人間として誰かを愛することを諦める。 喋らず、求めず、奪われず、ただ日差しだけを浴びて生きる存在――観葉植物になることを誓って。これは、愛を所有物と勘違いした男が、自分の弱さに呑まれて“人間”を降りるまでの、暗い青春読み切り。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/06/29
  • 現在の作品幼馴染は俺のものじゃなかった。――清らかさでしか愛を測れない俺が、奪われ続けた果てに観葉植物になる話