あらすじ

文化祭を三日後に控えた高校。生徒会室の金庫から、文化祭予算の現金八万円が消えた。 残されたのは封筒と領収書と出納帳。なくなったのは現金だけ。 そして翌夜、施錠されたはずの生徒会室に、人影があったという証言が現れる。 鍵を持つのは生徒会長ただ一人。矛盾する証言。消えた現金。疑いは自然と、責任者へと向かっていく。 新聞部の朝比奈結衣は、文化祭準備の合間に少しずつ、違和感の欠片を拾い集めていく。動かない人影。床に落ちた部品。普段とは違う道を歩いた先輩の後ろ姿。 それらが一本の線に繋がった時、事件の核心に浮かび上がるのは、犯人のアリバイではなく、目撃証言そのものが孕んでいた、ある根本的な誤りだった。 派手なトリックではない。ただ、人は見たものではなく、理解したものを記憶する。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/06/29
  • 現在の作品繁栄の影 ~文化祭予算消失事件~