あらすじ

累計発行部数一〇〇万部を誇る有名小説家の「川瀬陽」は、自分の担当編集者件執事の布川深を従えて、とある目的の為に「水無瀬夜」に名前を変えて、東京に事務所を構えてせっせと悩み相談家を営んでいた。左目と前髪で隠れた右の眼で捉える先には、十人十色で重みも種類も違う悩みを持った人間が、回転寿司で流れてくる皿のように、せわしなく訪れた。 桜の花びらと共に春一番が吹き荒れる四月に、東京の事務所にやってきたのは、どんなことよりも先に『マイナス』が頭を襲うのが苦痛な高校二年の根本航。重くて暗い過去を持つ彼のベストな解決法とは 大地を焦がす程強烈な日光が弱まり、過ごしやすい季節に博多の文化祭で出会ったのは、影分身の分身と周囲に思われることに敏感になっている高校三年の砂川里佳だった... 内服している薬の補給が目的で訪れた京都の地で導かれてやってきたのは、脳内に対の考えを持つ二人の人間がいて、自殺に追い込まれている高校二年の呉原阿須穂。独特な感性をもつ彼を納得させる最も良い方法とは?そのときに起きた予想外な出来事とは? 町がクリスマス商法によって、活気づいてくる季節。静岡にある出版社へ緊急突撃した際に、いきなり話しかけてきたのは、川瀬陽を慕って夢を追い続けて人生の分岐点まで辿り着いてしまった短大生一年の咲海征。この先の人生の選択が掛かる男への助言とは? それぞれの相談者を、水無瀬夜はある目的から催眠薬や催眠術を用いて処理していくことになる。更にそれに加えて、その悩み解決の方法が必ずもう一度自分の所へリピートさせる魔術のかかったものだった。 また、川瀬陽に大きな恩を感じている布川深は、大胆な行動に出ようとしていた。彼の思惑と行動で水無瀬夜とそれぞれ四人の相談者は大きく動かされることとなる。 「薬の被害者と自宅の金品消失が増えている」と、一人の探偵から警察に電話が入った。巡査部長である大野宮とその部下の巡査の轟は、橋本警部に命令されてツーマンセルで96班となり、この奇怪な事件の全貌を、水無瀬夜が相談をしているのと同じ時間軸で暴いていくことになる。ターゲットを「クロ」と名付けて捜査を行う二人は、予想だにしない真実の数々と出会っていく。被害にあった人物の家宅調査を行っていくと、全員にある共通点が見つかることとなる。それによって、影に隠れていたクロの正体が、徐々に明らかになっていく。

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エブリスタ
エブリスタ2021/02/10
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