あらすじ
王女レティシアは、聡明で行動力にあふれる少女だった。しかしこの国では女性に王位継承権がなく、どれほど優秀でも王になれない。
そんな彼女は兄である王太子クラウスを支えながら、国の未来のために尽くしていた。
だがある日、王都で起きた爆破事件をきっかけに、王国と隣国の和平は崩壊寸前に陥る。
事件の真相を探るため、レティシアは隣国の第二王子アルベルトと手を組むことに。
冷徹で無愛想なアルベルトとは犬猿の仲だったが、共同調査を進めるうちに二人は王国を揺るがす巨大な陰謀へとたどり着く。
さらに周囲の目を欺くため、二人は偽装婚約を演じることになってしまう。
反発しながらも互いの誠実さや強さに触れ、少しずつ惹かれていくレティシアとアルベルト。
しかし陰謀の黒幕は、王家に深い恨みを抱く有力貴族ローデリック侯爵だった。
そしてその陰で利用されていたのは、レティシアが誰よりも信頼する兄クラウス。
幼い頃から妹の才能を知っていたクラウスは、妹への尊敬と劣等感の狭間で苦しみ続けていたのだ。
疑念によって引き裂かれる兄妹。
迫り来るクーデター。
人質となる国王。
王国存亡の危機の中で、レティシアは兄を救い、愛する人を守り、国の未来を取り戻すため立ち上がる。
これは王になれない王女が、自分だけの戦い方で大切なものを守り抜く物語。
そして、王冠よりも大切なものを見つける恋と成長の物語である。