あらすじ

同僚の昇進。友人の結婚、出産。
上司からの威圧や、甥や姪からの純粋な疑問。

この年齢なら、役職に就いている『べき』
もうすでに結婚して子育てしている『べき』
おひとり様は可哀想……寂しくみえる……。

様々な『あるべき姿』に疲れ果てた村上逢夢(あむ)は、異世界転生の物語を読み漁っていた。

物語の中でだけは、『何者か』でいられたから。

けれど、実際に転移した先では透明人間。
誰にも見つからず、見つけられず。

そんな消え入りそうな彼女に気づいたのは、アヴァターラと呼ばれる、その世界の神樹の受肉体だった。

彼は『個』を有してはならない存在。
にもかかわらず、自ら死を選ぶような真似をしていた。

『個』を失いそうな女性と、『個』を有してはならないアヴァターラ。

二人で旅をしていくうちに自分を取り戻し始める逢夢は、生きづらさに気付いてしまう。

そうして互いが答えを見つけるとき──世界は、崩壊の危機に陥る。

そのとき、本当に必要な『何者か』とは。

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アルファポリス
アルファポリス2026/06/28
  • 現在の作品42歳。何者にもなれないまま、異世界でも透明人間になる