あらすじ
「胸の大きい女性の方が好きなんだ」
そんなあまりにも身勝手な理由で、婚約者オスカーから公然と婚約破棄された侯爵令嬢フィオナ。
家に戻れば継母に責められ、心はすっかり疲れ果てていた。
もう誰かに愛されたいとは思わない。
ただ静かに、本を読んで、お茶を淹れて、お菓子を焼いて暮らしたい。
そう願ったフィオナのもとへ届いたのは、冷徹と名高いレイヴン・グランザード公爵からの縁談だった。
条件は、互いに愛を求めない白い結婚。
フィオナはその申し出に安堵し、公爵家へ嫁ぐことを決める。
けれど待っていたのは、想像とはまるで違う日々だった。
読書室を用意してくれる。
夜にはミルクティを淹れてくれる。
転びかければ抱きとめてくれる。
元婚約者や継母の悪意から、迷わず守ってくれる。
「君が笑っていると、この家が明るくなる」
冷徹なはずの公爵様は、なぜかフィオナにだけ甘すぎて――。
白い結婚のはずだった。
愛を求めないはずだった。
けれど、傷ついた令嬢は公爵家で少しずつ自分を取り戻し、
不器用な公爵は、いつしか彼女を心から愛するようになる。
婚約破棄から始まる、静かで甘い再婚ラブストーリー。