あらすじ

百年に一度、すべてを飲み込む厄災「大魔獣ヴォイド」。 それを止める方法はたった一つ。祈祷師である『詠み人』が、己の命を代償に「最後の歌」を捧げること。 廃都の生き残りである青年カイは、流れ着いた島で、詠み人の少女シオンと出会う。 彼女は世界を救うため、死へ向かう巡礼の旅をしていた。 「私、うまく笑えてるかな」 死への恐怖を隠し、気丈に笑う彼女の隣を歩くうちに、カイは知ってしまう。 信仰の中心である宗教組織がひた隠しにする、この世界の絶望的な真実を。 かつて英雄と呼ばれた父が、誰にも知られず命を散らした本当の理由を。 ——なら、そんなふざけた世界は、俺が叩き斬る。 「世界が滅びてもいい。お前は生きて、歌い続けろ」 これは、死ぬ運命を受け入れた少女の手を無理やり引き、世界中を敵に回してでも彼女を生かそうとする、ひとりの男の泥臭い旅の記録。

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小説を読もう2026/06/29
  • 現在の作品最後の歌を歌えば死ぬという少女の、手を引いた。——世界を救う義務なんて、俺にはない