あらすじ
無限地獄
「踏み込むの?」
「ここからさきにいってしまったら、『きっともう戻ってくることはできなくなる』よ。それでもいいの?」
声はあまねにそう語りかけてくる。
でも、あまねは歩く足を止めたりはしなかった。
赤色の美しい彼岸花があたり一面に、ずっと見渡す限りに咲いている。
見上げる空を覆っているのは、赤色に見える不思議なぶ厚い不気味な雲だった。(空の青色はどこにも見えなかった)
「このさきは誰も入ってはいけないところなんだ。それでも今の君のように、入ろうとする人がいる。そして、入ってしまった人は、いなくなってしまう。ずっと向こうにいて、もうこっちには戻ってこられなくなってしまうからね」
人には『踏み越えてはいけないところ』がある。
踏み入ってはいけないところがあって、そして、『見てはいけないものや、聞いてはいけないこと』がある。