あらすじ

私は幼馴染の日記を開いた。 中学3年生の冬に自殺した幼馴染の日記を。 人々が、受験のために奮起していたあの時期に。 完璧で、いつも笑っていて、優しいあいつが。 なんで自殺なんかしたのだろうか。 そこに書けれていたのは、私が聞いたことがない出来事ばかり。地獄のような日々。 私のなかでつもる後悔に後悔。なんで私は気づいてあげられなかったのだろうか。 そして、長い長い日記の最後のページにはこう書かれていた。震えた小さな字で。 『それでもたまにはちょっと思い出してね』 健人が残した「方程式」は、きっと解けない。 なぜなら、そこには数字なんてひとつもなくて、あるのは痛みと絶望、そして偽りの笑顔の記録だけだから。 こんなんじゃ、方程式とは言えない。 けれど、日記の文字をたどればたどるほど、そのすべてがひとつの結末へ収束していく。 文字ばかりなのに、彼の人生は、必ず「死」というイコールに辿り着いてしまうのだ。 綺麗なぐらいに。

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小説を読もう2026/06/28
  • 現在の作品君が残した、解けない方程式。