あらすじ
世界を変える新素材を開発し、日本の中堅メーカーで常務取締役にまで上り詰めた男――杜景瑞。
中国・西安から留学生として来日し、技術者として成功を掴んだ彼には、愛する妻と息子、そして自分を信じてくれた恩人の社長がいた。順風満帆な人生。誰もが羨む栄光の頂点。
しかし、その成功こそが悲劇の始まりだった。
ある夜、中国に残した妹から緊迫した電話が入る。国家安全機関を名乗る男たちが実家へ押し入り、高齢の両親と妹を脅迫しているというのだ。
やがて現れた謎の工作員は、景瑞に冷酷な要求を突きつける。
――会社の極秘技術を渡せ。
拒めば家族は消える。
家族を守るために祖国へ従うのか。
恩人と会社を守るために戦うのか。
極限の選択を迫られた景瑞は、やがて日本の公安捜査官と接触し、国家を巻き込む危険な「二重スパイ作戦」へと足を踏み入れていく。
信頼と裏切り。
家族愛と国家の論理。
そして世界最先端技術を巡る熾烈な情報戦。
追い詰められた一人の技術者は、自らを操ろうとする巨大な権力に立ち向かうことができるのか――。
息もつかせぬ企業サスペンスと国際諜報戦が交錯する、緊迫のテクノロジー・スリラー。
『不滅のテクノマテリアル ~仕組まれた罠と二重スパイの結末~』
守るべきものがある男は、時に国家よりも強くなる。