あらすじ
寂しさに耐えかねて、初めて生まれ育った山を降りた少年・フェルス。
彼の使う魔法はすべて、生きるために身につけた歪なサバイバル技術だった。
道中、彼が目撃したのは、巨大な空飛ぶイカ型の魔物と、必死に高位魔法を放つ一人の少女・エルマ。
「友達になりたい!」と無邪気に駆け寄るフェルスだったが、少女の放った超高火力の火球を見るやいなや、野生の勘で身構える。
――危ない、燃え広がっちゃう。
呪文の詠唱も、魔力の構築もない。
フェルスが唱えたのは、ただの**【収納魔法:トラッシュボックス】**。
少女が命を懸けて放った大魔法も、魔物が放つ必殺の光線も、地面に現れた紫色のドロドロとした空間へ、ゴミのように丸ごと飲み込まれて消え去っていく。
そして極めつけは、少女の目の前で放たれた一言。
「魚釣魔法:フィッシュ・サンマイオロシ」
音もなく、あまりにも静かに、高位の魔物が一瞬にして「3枚におろされた物言わぬ物体」へと姿を変える――。
少女の常識と戦慄が草原に吹き抜ける、衝撃のシステムハック・ファンタジー、ここに開幕!