あらすじ
「――オリンパスで会おう」
その約束が私のすべてだった。
たとえ彼が、私との約束を見失ってしまったとしても、私は彼を信じて、追い求めてしまう。
だから私は、本当の名前を胸の奥に沈め、彼が描いたヒロインの姿を借りて、嘘をつく。
「僕は虚像(アリシア)しか愛せない」
この世界で過ごすための結論だった。
形にできなかった理想、救えなかった後悔、壊れてしまった自分。
それらすべてを新しい言葉で上書きしながら、孤独を塗り潰すための救いを求めていた。
「セルジオ。あなたが描いた物語は――私が書き換えてみせるから」
これは、そんな私たち(僕たち)の物語。