あらすじ
神殿省権能管理局の下級書記官、ロレンツ・アシュフォード。
彼に与えられたスキルは【決裁】。
戦えない。
癒やせない。
魔法も撃てない。
ただ、申請を確認し、承認するだけの外れスキル。
勇者アレクシスたちは、そんなロレンツを「役立たずの書類係」と笑い、魔王討伐の途中でパーティーから追放する。
だが彼らは知らなかった。
勇者の聖剣解放も、聖女の上級治癒も、賢者の禁呪も、すべてロレンツの【決裁】によって承認されていたことを。
ロレンツがいなくなった瞬間、勇者パーティーの権能は次々と停止する。
《権能使用申請:未承認》
《理由:管理者不在》
《承認者:ロレンツ・アシュフォード》
一方その頃、ロレンツは辺境神殿へ向かう馬車の中で、久しぶりの定時退勤を満喫していた。
「申請不備です。差し戻します」
これは、外れスキルと笑われた神殿書記官が、神々の権能を管理しながら、勇者も魔王も神々も巻き込んで成り上がる物語。