あらすじ
【ひとくちあらすじ】
現実から逃れるために世界を超えた人生不適合者な少年が、非現実を求めて”生きること”と向き合わされるダークファンタジー。
【あらすじ】
「普通に生きる」ことが、どうしてもできなかった。
求められている「当たり前」のハードルが、とても高かった。
適当に学校へ行き、社会に出て、朝から夜まで働き、老いて、死ぬ。
そんな誰かに引かれた結末の見えた未来が、白月菫石(シラツキ・アイト)には苦痛でしかなかった。
現実が嫌いだった。
社会が嫌いだった。
人間が嫌いだった。
そして何より、そんな世界に適合できない自分自身が嫌いだった。
だから彼は、現実ではないどこかを求めた。
長い間、心霊スポットやいわくつきの場所を巡り続けた。
この世界ではない場所へ行けるのなら、どこでもよかった。
――そして、願いは叶う。
目覚めると、そこは全く知らない世界だった。
そこで彼は、念願だった第二の人生を送ることになる。
だが、時を経たずしてアイトは悟った。
変わったのは景色だけだった。
他は何も変わっていない。
どこへ逃げても、結局、自分自身からは……”現実”からは逃げられない。
それでも死ぬことすら選べなかった少年は、楽しい非現実も、残酷な非現実も、この目で見届けるために歩き出す。
舞台は、魔法、武技・身技、そして命式術と呼ばれる技術が存在する別世界。
やがて彼は、 “世界を手に入れたも同然”と謳われる一冊の書物を巡る旅へと踏み込んでいく。
現実から逃げたいと願う少年が、生きることを選んだその先にあったのは――――。