あらすじ
街は、人間よりも多くの秘密を知っている。
渋谷、新宿、横浜、高円寺、大須、上野、大宮――。
七つの街を舞台に、それぞれの場所で生きる人々の人生を描いた連作短編集。
語り手は、人間だけではない。
街角に佇むもの、誰にも気づかれない存在、静かに時を見つめ続けてきた風景たちが、それぞれの視点から、人々の喜びや悲しみ、出会いと別れ、そして心の揺らぎを語り始める。
一話ごとに独立して読める物語でありながら、読み進めるほどに、七つの街は一本の撚り線(よりせん)のようにつながっていく。
何気なく歩いているその街にも、あなたの知らない物語があるのかもしれない。
これは、街が見つめ続けた、人間たちの小さな人生の記録。
『く・し・あ・み・き・ちゃ・そ』――。
あなたの街にも、きっと物語は息づいている。